映画「21g」命の重さを感じる映画
21g
なんかタイトルがかっこよくて、評価も高いので、気になっていました。
21gというのは、人が死んだ時に体重が減ってしまう平均の重さだと言われています。
死後に21g減るという実験については、賛否両論ありますが、実際に実験も行われたようです。
今をさかのぼること百年以上前、米・マサチューセッツ州の医師であったダンカン・マクドゥーガル博士は不可解な一連の実験を行なっていた。入院している瀕死の結核患者が横たわるベッドを当時の最新型の精密な秤で計量し、死の直後の体重の変化を調べたのだ。記録によればマクドゥーガル博士は6人の末期患者を計量し、死の瞬間に立会ったという。しかしいったい何の目的で、死の前後の体重の変化を調べたのか? それは死後に肉体を離れていく"魂の重さ"を割り出すためだったのだ。
http://a.excite.co.jp/News/odd/20151117/Tocana_201511_21.html
映画「21g」概要
1つの心臓をめぐり、交差するはずのなかった3人の男女の人間ドラマが描かれる。時間軸が細かく交差する構成になっている。人がいつか失う重さとは、いったい何の重さなのかを問う作品である。
一見サスペンス映画かと思いましたが、びっくりさせるような要素はありません。
最後まで見れば、誰でもわかる内容になっています。
時間軸がバラバラなので、最初はついていくのに大変です。
感想
3人の男女と説明がありましたが、3組の男女っていう方が正しいです。
わかりにくいようで、整理しながら考えると、最後にはきちんとわかるようになってます。
【ネタバレあり】
3組の男女というのが、実はすごく繋がっていて、出来事の全員の目線から映画が展開していく所が、他ではあまり見られない映画でした。
- 事故の加害者と、家族
- 事故の被害者と、家族
- 心臓を受け取る人と、妻
普通は、被害者の目線か、加害者の悪役目線で物語が進んでいき、逆の立場の人達の感情はわからずに終わる事が多いと思います。
しかし、映画「21g」では全員の気持ちや、周りの人とのあいだの関係までリアルに描いています!
時間軸をバラバラにして、小分けにしているからこそ、3組全員の感情が伝わってきます。
加害者
加害者は、事故を起こした事は悪いんですが、故意ではなく、あくまでも事故でした。
何度も刑務所に入った事があり、今回の自動車事故も合わせて考えると、『悪い人』と見えるんですが、実は心を入れ替えて神を信じる事で立ち直ろうとしていました!
それは、最後の方のシーンで、トラックを何かで優勝して勝ち取っていた事からもわかります。
しかし、今までの友人は「どうせ、どっかで盗んだんだろう?」と思ってしまいます。
3人の接点
なんと、この3組が一斉に揃う場面があります。交わるはずがなかったと書いてありましたが、本当に3人が合ってしまっています
事故の加害者と、被害者がお互いにわかるのは当然ですが、21gでは心臓を受け取った人の行動が、物語を再び動かしてしまいます。
まとめ
心臓を探している病気の患者がいて、そこにドナーの提供者が現れたという話です。
しかし、そこには心臓を受け取る人と、心臓を渡す事になった人。そして心臓を渡す事になった理由が存在します。
ひとりの命(魂)を巡って、たくさんの人の世界が変わってしまうのに「実験上は、たったの21g」と言われると悲しくなります。