スノボー初心者が木の葉滑りしかできなくなる原因
スノーボード暦3年目なので、初心者の頃に悩んでいたことを書いてきます。
こうすればいいと言われても、初心者には難しく感じるポイントもたくさんあります。
特に、木の葉滑りと、普通のターンは大きく違うので、木の葉滑りが上手くなっても、ターンができるようにはならないと思ったからです。
1.よくある練習の順番
よく見られる指導方法や、解説書の教え方の順番はこんな感じではないでしょうか?
- ブーツの履き方
- スケーティング
- リフトの乗り方、降り方
- 止まり方
- 木の葉
- 木の葉(逆)
- ターン(右へ)
- ターン(左へ)
- 慣れろ!
一見丁寧な順番に思えます。
最初は、靴の履き方にさえ苦労しますよね。
スケーティングは、意外とすぐできるので楽しいですね
でも、この順番でみんなできるようになるなら、雪山にいる初心者はみんなターンの練習をしています。
でも違います。
みんな木の葉滑り(5〜6)で止まっています。
木の葉で降りている人に、「今回が始めてなのか?」と尋ねると、3年目や4年目と答える人もいます。
毎年、木の葉を練習しにきているんです。
スノボは冬しかできないので、せっかく初めても、3年たっても、4年たっても木の葉滑りというのは、ゾッとしてしまいます。
部活で言うと、入部〜引退までずっと球拾いしているような状態ですよ。楽しくないですよね!
2.木の葉のデメリット
木の葉滑りは、初心者でもスピードが出ないので、安全な滑り方ですが、デメリットがたくさんあります。
そもそも、木の葉滑りするために雪山に来てませんよね。
スノーボードといえば、「ザーッ」という音とともに雪を撒き散らしながら、ターンする爽快さだったり、スキーと違って余計なものを持たずに、ボード一つで雪山を滑り降りるカッコよさだと思います。
疲れる
疲れます。
すごく疲れます
なぜかと言うと、スピードが出ないからです。上級者もターンするときに膝を曲げるので、基本的な身体の動作は大きく変わらないです。
しかし、同じコースを下りてきても、普通にターンして降りてくれば、大抵5分もかからないくらいではないでしょうか?
初心者が木の葉滑りで降りると、20分〜30分かかります。
さらに、普通のターンだとエッジを切り替えるので、実際に片側のエッジを効かせている時間は、その半分です。5分で降りてきたなら、2分間くらい。
木の葉はずっと同じ体制、同じエッジです。
スクワット2分と、30分だとかなり疲れは違いますよね。
楽しくない
木の葉滑りしている人に聞きたいです。それ、楽しいですか?
絶対楽しくないと思います。
せっかく、車とかバスで時間かけてきたんですよ。楽しめた方がいいはずです。
辞めてしまう
勿体無いです
木の葉滑りまで練習してきたのに、本当の面白さがわからないまま、スノボーをやめてしまいます。
やはり周りのみんなが、上手に滑れるのに自分だけ木の葉滑りだったり、置いていかれてしまう事が続くと、スノボー自体に行きたくなくなってしまうと思います。
3.木の葉から上達できない原因
体の向き
木の葉滑りは、ふもとや山頂に身体の正面(おへそ)が向きますよね。
左足前の人は、山の右側からスタートして、左側へ降りていくと思います。
端まできたら、ターンしたいところですが、ここで問題です。
ターンしようとすると、身体の向きを大きく変える事になります。スピードを抑えて進んでいると人だと、ここで身体を180°近く逆に向き変えて、山頂側を見るようにしなくてはなりません。
斜面なので、簡単に向きは変わりません。
一度直滑降で滑ってから、向きを治す必要があります。直滑降の状態になると、スピードはどんどん加速していきます。
そうすると、曲がるどころではなくて、たいてい転んでしまいます。(ここで前足に重心を置いて操作する事ができれば、曲がる事はできます。)
エッジの切り替えがない
木の葉滑りとターンの大きな違いは、エッジの切り替えですね。
木の葉はずっと片側のエッジを効かせて降りていきます。ターンは、ターンのたびにエッジを切り替えます。
いきなり左右のエッジの重心を変えるのは難しいので、瞬間的に直滑降になります。
直滑降の時間を短くするためには、木の葉のように斜面に対して垂直な向きよりも、斜めの方が、簡単にできます。
重心が真ん中にある
木の葉滑りのとき、重心はどこに置いていますか?スピードを抑えるためにも、ほとんど中心にあると思います。
直滑降に近づきスピードがでてくると、このままでは、重心がどんどん後ろ足に移ってきてしまいます。
重心が後ろ足にあると、曲がる事ができません。ウイリーの状態では上手く左右に曲がれないですよね。
4.木の葉から抜け出す方法
木の葉を忘れる
教えてもらった木の葉滑りを忘れてください。
木の葉滑りは、一つの滑り方に過ぎません。
例えば、バタフライが泳げるからって、海水浴でバタフライしている人なんて見た事ないですよね。
まずは木の葉滑りと、ターンを分けて考えてください。超急斜面で、「木の葉で降りないと死んじゃう!」って時以外は木の葉滑りの事を、忘れてください。
これから練習するのは、スノボのターンです
ふもとを目指して滑る
木の葉滑りだと、コースの反対側をまず目指して滑り、今度は逆側へと目線を変えていくと思います。
ターンの時は、単純に下を見てください。
結構下を見てもいいでしょう。
そうすると、自分がやりたいターンの動きが想像できるし、人にぶつかるのも避けられると思います。
下を向くというのは、自分の足元をみるということでは、ありません。50m〜100mくらい先までの全体を見ながら滑ってください。
ボードを下へ向ける
ボードを斜面に対して垂直にするのは、ブレーキをかける時だけです。
滑りたいなら、まっすぐ下を向けてください。
そしてスピードが加速しきる前に、どちらかのエッジに重心をかけて、斜めに滑りおります。
横ではなく、斜めに斜面前方へ降りて行ってください
コースの端に到着する前に、一度エッジがかからない状態に戻します。そして、逆のエッジに切り替えます。ここがターンのポイントです。
スピードがでて、恐いかもしれませんが、ボードを下へ向ければ向ける程、エッジを切り替えてターンするのは簡単です。
重心は前足
先程も書きましたが、重心が後ろにあると、曲がれません。直滑降で滑り降りてしまい、さらに重心が後ろにいきます。
重心は前足に
前に倒れるくらいのイメージを持って重心をかけると、意外とちょうどいいです。
とにかく自分の前足や、身体をふもと側へ倒してください。
5.ターンができるとこんなに楽しい
スキーとスノボーの一番の違いは、スピードだと思います。
スキーだと相当うまくならないと出せないようなスピードが、スノボーなら割と簡単に出せます
特に雪質がよいと最高です。
フワフワな雪山をすごいスピードで降りてこられます。一度これを体験するとはまってしまいます。
ターンできるようになると、疲れないし降りてくるのが早いので1日の内に何回も滑れるようになります。
多分、リフトの待ち時間やリフトに乗っている時間が一番長いと思います。